
Amazonでポチれるものなら、どんなに楽か…
2025年。今年一番の「大きな買い物」をしました。 車ではありません。高級時計でもありません。
私が買ったのは、愛艇(YAMAHA UF28)の心臓部。 そう、「船の予備エンジン(とドライブ)」です。
重量およそ450kg。 普通の人は絶対に買いません。置き場所もありません。 しかし、現役の遊漁船船長兼メカニックとして、どうしても手元に置いておきたかったのです。
今回は、この鉄の塊をどうやって運び、何のためにガレージに鎮座させたのか。 TAMUKAI WORKS流、「究極の危機管理(という名の変態DIY)」のお話です。
なぜ「予備エンジン」を買ったのか?
普通、船のエンジンが壊れたら、マリーナやボートショップに修理を頼みます。 部品を取り寄せ、修理まで数週間…というのが一般的です。
しかし、私は遊漁船の船長。 シーズン中にエンジンが止まることは、お客様の楽しみを奪い、信用を失うことを意味します。
「部品がないから出船できません」 この言葉を言いたくないがために、「部品取り用のエンジン丸ごと」を買うという暴挙(英断)に出ました。
450kgの鉄塊を運搬せよ!
モノは決まりましたが、問題はどうやって運ぶかです。 宅配便のお兄さんは、450kgのエンジンなんて運んでくれません。
1. トラックをレンタル 愛車のエブリイでは積載オーバー&サイズアウト。 レンタカーで平ボディのトラックを借り、運送会社の営業所まで引き取りに行きました。 フォークリフトで荷台に載せてもらう時はドキドキです。「これ、本当に降ろせるのか…?」
2. ガレージへの搬入作戦 ここからが本番です。 人力では1ミリも動きません。
そこで用意したアイテムがこちら。
- 単管パイプ用 三脚ヘッド
- チェーンブロック(1トン用)


ガレージの前で単管パイプを組み、即席のクレーンを作りました。 チェーンブロックの鎖をカリカリと巻き上げ、450kgのエンジンが宙に浮いた瞬間。 緊張感と達成感が入り混じります。
ガレージが「機関室」になった
無事に搬入完了。 現在のガレージの様子がこちらです。





眺めているだけでお酒が飲めますね(職業病)
手前にあるのがドライブユニット、奥にあるのがディーゼルエンジン本体です。 圧倒的な存在感。ガレージが一気に「整備工場」の匂いになりました。
購入の真の目的:「部品取り」と「教材」
ただ飾っておくわけではありません。この予備エンジンには2つの重要な役割があります。
1. 最強の「緊急部品庫」として
オルタネーター、スターター、ターボ、噴射ポンプ…。 もし本番機(船に乗っている方)が故障しても、ここから外して持って行けば「即日修理」が可能です。 メーカー欠品? 納期未定? そんな言葉には怯えません。「俺のガレージに在庫がある」のですから。
2. 構造理解のための「生きた教材」として
狭い船のエンジンルームで、手探りで修理するのは至難の業です。 しかし、ここなら明るい場所で、あらゆる角度から構造を確認できます。
- 「このボルトを回すには、どの工具が入るか?」
- 「ここの構造はどうなっているのか?」
これを事前にシミュレーションしておくことで、海上や現場でのトラブル対応スピードが劇的に上がります。 いわば、「実機を使った解剖実習」ができるわけです。
まとめ:お客様の「安全」と「時間」を守るために
「予備エンジンを買った」と言うと笑われることもありますが、これは私なりのお客様への誠意です。
船は機械です。いつか必ず壊れます。 その「いつか」が来た時に、最短で復旧し、安全に港へ戻る。 そのための投資だと思えば、450kgの鉄塊も(場所は取りますが)頼もしい相棒です。
さて、まずは手始めにどこから分解整備してやろうかな…? 今後の「エンジン整備シリーズ」にもご期待ください!











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