【船台自作③】タイムリミットは初雪まで。H鋼の「斜めカット」に苦戦し、355mm高速切断機を導入してアーク溶接で挑む!

大阪旅行から帰宅し、翌朝の釣り船業務を這うような思いで完遂した私。 しかし、休んでいる暇はありません。 青森の空は鉛色。もうすぐそこに、「雪」が迫っているからです。

雪が積もってしまえば、屋外での溶接作業はジ・エンド。 腰(脊柱管狭窄症)は悲鳴を上げていますが、痛み止めを飲み込み、中断していた「船台自作プロジェクト」を再開します。

今回は、H鋼を切り刻み、火花を散らして溶接し、自宅で仮組みを行う「製造編」です!


目次

H鋼を「ソリ」の形に加工せよ(グラインダーの敗北)

今回の船台は、タイヤを使わずレールの上を滑らせる方式です。 そのため、H鋼の先端(足の部分)を、雪山を滑るソリのように「斜めにカット」して、段差に引っかからないように加工する必要があります。

まずは手持ちのディスクグラインダーで、フリーハンドでのカットに挑みました。 「まあ、多少曲がっても溶接で埋めればいいか…」 そんな甘い考えで切断した結果がこれです。

…汚い。波打ってる。

断面がガタガタです。 さらに、カットした部材同士を合わせてみると、その惨状は明らかでした。

隙間だらけです。 これでは溶接の「開先(かいさき)」が安定せず、強度が出ません。 数トンの船を支える重要パーツで、この妥協は許されません。 「溶接で誤魔化すレベル」を超えています。


新兵器投入! 355mm高速切断機

「道具が悪いなら、良い道具を買えばいい」 DIYerの鉄則に従い、即座に楽天市場にてポチリ。数日で納品になりました。

「trad 高速切断機 355mm (THC-355B)」

やはり専用工具は偉大です。 ディスクグラインダーで苦戦していたH鋼が、バターのようにスパッと切れます。 断面も垂直で、合わせ目もピタリ。 これでようやく、胸を張って次の「溶接工程」に進めます。


アーク溶接でガッチリ結合

部材の切り出しが終わったら、いよいよ「溶接」です。 今回は強度が求められるため、半自動溶接ではなく、溶け込みの深い「アーク溶接(手棒)」で挑みます。

「ソリ」部分の溶接

斜めにカットしたH鋼の先端を溶接します。 ここがレールと接触する一番重要な部分。 腰の痛みに耐え、中腰の姿勢をキープしながら、慎重にビード(溶接痕)を置いていきます。

船体を支える「可動アーム」の作成

続いて、船のハル(船底)に当たる部分の製作です。 船の形状に合わせて角度が変わるように、可動式にする必要があります。

バチバチと火花を散らしながら、分厚い鉄板同士を溶接。 久しぶりのアーク溶接ですが、ガッチリと溶け込んでくれました。 これなら28フィートの重量にも耐えられるはず!


自宅前で感動の「仮組み」

全てのパーツの加工と溶接が終わりました。 現場(漁港)に持っていく前に、設計通りに組み上がるか、自宅の前で「仮組み」を行います。

前回の記事で苦労して開けた「300個の穴」は、果たしてズレていないのか…? 緊張の一瞬です。

立った…! 船台が立ったぞー!!(クララ風)

完璧です。 ボルト穴の位置もピタリと合い、巨大なH鋼のフレームが姿を現しました。 比較対象がないので伝わりにくいですが、横幅約3メートル、長さ約4メートル。 住宅街の軒先に置くにはあまりに巨大な鉄の塊です(笑)。


まとめ:準備は整った。いざ漁港へ!

自宅での加工、溶接、仮組みチェックは全てクリアしました。 あとはこれを一度バラバラに分解し、愛車エブリイに積み込んで、漁港のスロープへ運ぶだけです。

空を見上げると、いつ雪が降ってもおかしくない空模様。 私の腰も限界寸前。

次回、ついに最終回か! 極寒の漁港で、震える手でボルトを締め、愛艇「たむちゃん号」を乗せることはできるのか!?

【次回予告】 吹き荒れる海風。凍える指先。 現地一発勝負の組み立て作業。 そして訪れる「進水(上架)」の瞬間。 【船台自作④】漁港スロープでの最終組み立て! 28ftの船は無事に陸に上がるのか?

お楽しみに!


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

青森の海で遊漁船「たむちゃん号」の舵を握る現役船長。陸(おか)では軽貨物ドライバー兼メカニックとして活動中。

「機械は裏切らない」がモットー。船のエンジンから除雪機まで、何でも自分で直す整備オタクです。

【保有スキル・免許】

🚛 車両・運転
・大型特殊自動車
・中型自動車(8t限定)
・自動二輪(中型)

🏗️ 重機・作業
・車両系建設機械(整地/解体)
・小型移動式クレーン
・フォークリフト / 玉掛け

🚤 船舶
・小型船舶操縦士 1級

コメント

コメントする

目次