

雪が溶けたら本気出す。……と言いつつ、雪の中でも作業は進めますよ!
漁港の雪も少しずつ解け始め、春の訪れを感じる季節になってきました。 愛艇「Happiness たむちゃん号」を安全に上架するための「船台自作プロジェクト」
前回までに大枠の組み上げと塗装は完了しましたが、実際に船を乗せてみると「ここをもっと強くしないとマズイな…」という改善点が見えてきました。
今回は、船台の強度を上げる「H鋼材の追加補強」と、コンクリートに固定する「滑り材」の調整・設置作業の模様をお届けします!
2/26:滑り材の加工と、アンカーボルトのテスト設置


まずは、船台を滑らせるためのレール代わりとなる「滑り材」の加工からです。 この滑り材をコンクリートの斜路にしっかり固定しなければなりません。
ガレージの卓上ボール盤を使って、滑り材にアンカーボルトを通すための穴を開けていきます。分厚い樹脂なので削りカスが大量に出ます。




穴あけが終わったら漁港へ運び、まずは1箇所だけテストでコンクリートに取り付けてみました。 固定には2種類のアンカーボルトを試しましたが、最終的に強度がしっかり出る「オールアンカー」を採用することに決定! 問題なく固定できそうなので、残りの必要本数分をまとめて注文しました。
斜路のコンクリートへの打ち込みやすさと強度で、オールアンカーに決めました。海水に浸かる場所なので、絶対に『ステンレス製』を選んでくださいね。
3/4:補強用の「H鋼材」が納品&穴あけ加工
さて、今回のメインイベントは「船台本体の強度アップ」です。


ドーン!と届いたのは、長さ2メートルの立派な「H鋼材」2本です。 これを船台のどこに使うかは後ほど説明するとして、まずはこれらに本体とボルト留めするための穴あけ加工を行います。


分厚いH鋼の穴あけには、普通のドリルではなく「アトラエース(磁気ボール盤)」の出番です! 強力な磁石で鉄骨にピタッと吸着し、ブレることなく正確な穴を開けてくれる最強の相棒。サクサクと穴が開いていきます。
分厚いH鋼に何十個も穴を開けるなら、これがないと死にます(笑)。強力なマグネットで鉄骨に吸着するプロ用工具です。手動の物より、クイックオートがとても楽ですよ。
穴あけ後は、黒皮(鉄の表面の酸化被膜)を削り落とし、最強の錆止め塗料「ローバル」をしっかり塗って下準備完了です。
海で使う鉄骨には、普通のペンキではなく『ローバル』一択?
塗る亜鉛メッキと呼ばれる最強の防錆塗料で、これがないと船台作りは始まりません。
3/5:漁港にて、船台本体への穴あけ作業
翌日はアトラエースと発電機を漁港に持ち込み、船台本体側の穴あけ作業を行いました。
電源のない漁港でも、発電機があれば重機材が使えます。


ズレがないように慎重に位置を合わせ、なんと合計32箇所の穴あけを完了させました!鉄粉まみれになりながらの作業でしたが、アトラエースのおかげで精度はバッチリです。


合間を縫って、注文していた滑り材の設置も少しずつ進めています。
3/10:なぜH鋼が必要なのか?補強材の取り付け!
いよいよ、加工したH鋼材を船台にドッキングさせます。 固定には、橋梁などの建築物にも使われる超高強度の「ハイテンションボルト(高力ボルト)」を使用し、絶対に緩まないように締め込みます。


なぜ、この位置にH鋼を取り付けたのか?
実は、これには明確な理由があります。
現在、コンクリートに固定している「滑り材」の間隔は約800mmと少し広めになっています。 船台が滑り材「3本」の上に乗っている時は荷重が分散されて安定しているのですが……。 ウインチで巻き上げて船台が移動し、滑り材「2本」の上に乗る瞬間、船の重さが船台の先端に集中してしまいます。
すると、テコの原理で「船台の中央にある繋ぎ目(ジョイント部分)」から、への字に曲がろうとする強烈な力(たわみ)が発生してしまうのです。
この「たわみ」を抑え込み、ジョイント部分を完全に補強するために、繋ぎ目を跨ぐように長さ2mのH鋼材を背骨として固定したというわけです!



船の重量をナメていました。今回の補強で大丈夫だといいのですが・・・。
まとめと次回予告
H鋼の背骨が入ったことで、船台の剛性は見違えるほど高くなりました! これで重い船を乗せて引っ張り上げても、ジョイントから折れ曲がる心配はありません。
いよいよ船台自作プロジェクトも大詰めです。 次回は、「滑り材の間隔が広い問題」を根本から解決すべく、隙間に滑り材を追加し、船台のたわみを最小限にする最終調整を行います。
いよいよ完成(と上架テスト)が見えてきました! 次回、【船台自作⑥(完結編?)】をお楽しみに!













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