
ドライブ艇の宿命とはいえ、ここまで手強いとは……。私のメンタルまで乳化しそうです。
船長にとって、最も見たくない光景のひとつ。 それが「ギアオイルの白濁(乳化)」です。
ドライブ内部に海水が侵入し、オイルと混ざることでマヨネーズのような状態になる現象。放置すればギアが焼き付きます。
昨年の夏から、愛艇「たむちゃん号」のドライブでこの白濁が発生。 そこから現在に至るまで、あらゆるシール類を交換し、経過観察を続けていますが……現在も完全には直っていません。 おまけに、その途中で「別件の致命的なトラブル」まで発生する始末。
今回は、現在進行形で格闘中の「泥沼のメンテ記録」を公開します。 同じ症状で悩む方の参考になれば(そして、詳しい先輩方からのアドバイスをいただければ)幸いです。
1.PEライン巻き込みと基本のOリング交換
8/23 136.5h 青森マリーナへ上架 ギアオイル交換
異変に気づいたのは8月下旬(稼働136.5h)のことでした。 青森マリーナで上架し、アッパーケースを開けると、そこには見事なカフェオレ状態のオイルが。




ドライブシャフトを確認すると、PEラインがガッツリ巻き付いていました。


今回交換したものは、
・ギアオイル
・アッパーケースOリング
・オイルストレーナーOリング
・ドレンガスケット
ひどい状況ではなかったため、通常の消耗部品を交換して終了しました。
・オイルに粘度は有ったので、早期発見か微量が入っただけ?
・ドライブシャフトのオイルシールも見た目は問題なさそうでした。
そして翌日「マダイ釣り午前便」の営業が終わり、最後に海面に油膜が無いことも確認し一安心と思いましたが・・・
2.整備不良?(8/23〜9/3)
9/3 23.3h 造道ボートパークへ上架 ギアオイル交換
前回ギアオイルを交換してから20時間ほど乗りましたが、少量ですが海面に油膜が発生。
カバーを外しオイル点検窓から確認するとオイルは微妙に濁っています。 前回強風の中作業をしたので、「アッパーケースの蓋のOリングに砂が付き、すきまからの浸水では?」と疑い、Oリングを交換しグリスを多めに塗って様子を見ることにしました。
船着場に回航後、オイル漏れを確認しましたが、今回は海面が波立っていたため油膜の確認は出来ませんでした。
3-1.気にしすぎ?(9/3〜9/10)
9月9日は午後便だったので出船前にオイルの状態を確認するはずが、誤ってエンジンを始動してしまった。すぐ気が付いてかくにんするも微妙な濁り。翌日再度点検することになりました。




9/10 25.4h 造道ボートパークへ上架
9月9日に「マダイ釣り午後便」を終え、翌日念のため上架して確認しました。
点検窓を見るとちょークリア。
せっかく上架したので、ドレンプラグより少量抜き問題ないことを確認しました。
・交換品(オイルドレンガスケット)
3-2.ロアケース脱着(9/3〜10/16)
9/18 44.5h 確認の写真 問題なし
10/2 97.5h 確認の写真 少し乳化?
10/14 125.9h 確認の写真 NG?






10/16 100.5h 造道ボートパークへ上架 ギアオイル交換
「上(アッパー)がダメなら、下(ロア)か?」
10月中旬(稼働100.5h)、造道ボートパークにてロアケースを取り外しました。


問題はなさそうだったので、Oリングのグリースを塗り直して組付けました。
4.オイルシール交換(10/17~10/30)
しかし、10月末の点検窓の写真は、無情にも白く濁ったオイルを映し出していました。乳化が止まりません。
10/26 23.5h 確認の写真 乳化?
10/29 23.5h 確認の写真 乳化?
10/30 23.5h 確認の写真 乳化?






10/30 23.5h 造道ボートパークへ上架 ギアオイル交換
のこるはプロペラシャフトのオイルシール。基本のOリング類も再度新品に。 「これで今度こそ直るはずだ」と祈るような気持ちで海へ戻しました。
・交換品(アッパーケースOリング、オイルストレーナーOリング、ドレンガスケット)
・オイルシール交換


5. 追加ミッション 10/31~1/5










11/4 5.3h 確認の写真 問題なし
11/5 5.3h 確認の写真 問題なし
11/6 10.7h 確認の写真 少し白濁?
11/19 16.5h 確認の写真 少し白濁?
11/20 17.5h 確認の写真 問題なし
泣きっ面に蜂!別件で「クラッチダンパー」が破損しエンジン脱着(11/20)
白濁問題が解決せず頭を抱えていた11月下旬。 ここで整備の神様から恐ろしい追加ミッションが下されます。
なんと、ドライブとエンジンを繋ぐ「クラッチダンパー(2段レートカップリング)」が故障してしまったのです。
(※これはギアオイルの白濁とは全く関係のない、独立したトラブルです)
またまた造道ボートパークへ上架しての作業となりました。


この「クラッチダンパー(2段レートカップリング)」の交換は2回目なのでスムーズに交換することができました。
がエンジンを降ろすにはドライブを外さないといけないのですが、外してびっくり。
ベローズ(蛇腹のゴムブーツ)内に海水が混入していました。


ベローズに穴が開いていたのか、ドライブの隙間から混入したのかは不明。
きれいに掃除して、グリスアップして得意の様子見です。
やっぱりね!「ベローズ交換」(11/27)
前回様子見したベローズ。やはり交換となりました。外したベローズを確認すると小さな穴が開いていました。おそらくオイルの乳化の確認で、ドライブの上げ下げを行ったせいで、付着した貝で穴が開いたと思われます。
白濁とは関係ないとはいえ、「ついでにベローズ周りも一新したから、奇跡的に白濁も直ってくれないかな…」と淡い期待を抱きつつ、部品を新品に交換して組み直しました。


12/22 34.9h 確認の写真 乳化?
12/24 42.3h 確認の写真 乳化?




1/5 49.0h 蓬田 ギアオイル交換・ギアオイル乳化(粘度はあり)
・オイル粘度あり
・気温氷点下でオイルが固かったため様子見


現在:極寒の海で再び白濁……原因は一体どこに?(12月〜1月)
粘度はしっかり残っているものの、アッパーケース内のオイルは明らかに乳化しています。 シールも換えた。Oリングも換えた。クラッチ修理のついでに怪しい箇所も潰した。なのに、なぜ?
現在、推測している原因は以下の通りです。
・結露(けつろ)説: 青森の冬は氷点下。温まったドライブが海中で急激に冷やされ、内部で大量の結露が発生して乳化している?(オイルが固まっているだけ?)
・ドライブシャフトの摩耗: 最初のPEライン巻き込みの際にシャフト自体に段付き摩耗ができ、新品のシールを入れても隙間ができてしまっている?
まとめ:戦いは春まで持ち越し!アドバイス求む!
というわけで、クラッチという大物は倒しましたが、本命の「原因不明のギアオイル白濁」との戦いは現在も続いています。
とりあえず粘度はあるため、こまめにオイルを抜き替えて騙し騙し乗っていますが、春の本格シーズン前には何とか決着をつけたいところです。
「この症状、俺も経験あるぞ!」 「〇〇のシールも怪しいんじゃない?」 「冬場は結露で白くなることもあるよ!」
などなど、先輩メカニック・船長の皆様。 もし何かお心当たりがあれば、ぜひコメント欄やSNSでアドバイスをお願いいたします!!
▼使用しているおすすめの工具はこちら
65点セットで種類が多いのでかなり重宝しています。
トルクレンチも使用していますが、正確に締め込みたいときはこれを使用しています。











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